オスカー女優ティルダ・スウィントンは、映画『隣の部屋』で2025年ゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にノミネートされましたが、最終的には受賞を逃しました。しかし、先日開催された第75回ベルリン国際映画祭では、より重要な評価を受けました — 「名誉ゴールデン・ベア賞」（The Honorary Golden Bear for Lifetime Achievement）を受賞しました。
名誉金熊賞（独：Goldener Ehrenbar）は金熊賞の主要な賞の一つで、ベルリン映画祭が映画界の重要な人物の生涯にわたる業績を称えるために授与される栄誉ある賞です。過去の受賞者には、ウィレム・デフォー、イザベル・ユペール、ヘレン・ミレン卿、スティーヴン・スピルバーグなど、素晴らしい監督や俳優が含まれています。
実際、ティルダ・スウィントンは長年にわたりベルリン国際映画祭と密接に結びついており、2009年には国際審査団の主席を務めたほか、映画祭に出品された作品で26本の映画に主演しています。また、1986年のベルリン映画祭での銀熊賞受賞作『カラヴァッジョ』に加え、『ビーチ』（2000年）、『デレク』（2008年）、『ガーデン』（1991年）などに出演しました。そして、@chanelofficialブランドの大使として、当日はパールクリスタルの刺繍が施されたネイビーブルーのカスタムドレスを身にまとい、品位と優雅さを漂わせました。
彼女のスクリーンでの経歴を振り返ると、デビュー以来、多くの人々に愛される役を演じてきました。例えば、『ナルニア国物語』の忘れがたいホワイトウィッチや、『ドクター・ストレンジ』の知恵に満ちたエンシェント・ワンなどがあります。独立系映画と国際的大作のベテラン俳優として、彼女の才能と素晴らしい演技は数え切れない栄誉をもたらしましたが、芸術への探求は決して止まることがありません。さまざまな芸術分野に関わり続け、中でも特筆すべきは、2013年にニューヨーク現代美術館と協力し、パフォーマンスアートプロジェクト『The Maybe 1995/2013』に参加したことです。このプロジェクトでは、観客の前で小さなガラスの箱の中で眠る姿を披露しました。
彼女は、映画『教皇選挙』の監督エドワード・ベルガーからこの至高の栄誉を優雅に受け取り、受賞スピーチでベルリン映画祭との深い縁をゆっくりと語りました。「25歳のとき、私はここで人生の方向を探し、この世界と生命の痕跡を探していました。そして今、私はここで全てを見つけたと誇りを持って言えます。」最後に、彼女は「映画は国境を越える領域であり、暗闇の中で決して消えない光のようなもの」と言って、スピーチを感動的な形で締めくくりました。
昨年末のインタビューで、彼女は『隣の部屋』が彼女の最後の作品になる可能性があると認め、「良い別れのポイント」と形容し、引退の意味合いを含ませ、多くのファンを驚かせました。しかし同時に、彼女は新しい章の始まりを示唆し、15年間温めてきた全く新しいマイルストーンを探求する意向を表明し、未来に作品を引き受ける可能性を排除しないとも述べました。
信じています、これは決して別れではなく、次なる芸術的な生の変革です。この驚異に満ちたスクリーンの魔法使いが、これからも輝きを放つことを楽しみにしましょう！
Source @berlinale